イギリスの名スプリンター、カーデム(Khaadem)が10歳で現役引退を発表しました。
2023年、2024年のクイーンエリザベス2世ジュビリーステークスを連覇。特に23年の単勝81倍(80/1)での勝利は歴史的な衝撃でした。
通算47戦10勝。重賞5勝。昨年はアメリカに渡ってウッドフォードSを勝ち、BCターフスプリントでも3着に入るなど、10歳になっても衰えを知らない走りを見せてくれましたが、今年6月のアスコット(14着)が最後となりました。
この「鉄人」について、有識者の皆さんの分析を伺いたいです。
>>1
ついに引退か。10歳までトップレベルで走り続けるセン馬の鑑のような馬だったね。
チャールズ・ヒルズ調教師の管理も素晴らしかった。スプリンターのピークは5〜6歳と言われる中で、9歳、10歳でG1級のパフォーマンスを維持するのは至難の業だ。
>>2
父Dark Angel(ダークエンジェル)の真骨頂を見た気がする。Dark Angel産駒は早熟性も高いが、セン馬になるととにかくタフで、高齢になっても硬くならずに脚を使い続けられる馬が多い。
バッタシュ(Battaash)もそうだったが、ヒルズ厩舎はこの系統の扱いを熟知している。
>>1
カーデムがアスコットの直線1200mに異常な適性を見せた理由を考えたい。
あのコースは最後に上り坂があるため、単なるスピード型ではなく、終いの持続力が問われる。2023年のQE2JSでの走破時計1:12.42は決して速いタイムではないが、後方から一気に飲み込む爆発力は、まさにアスコット特化型のそれだった。
>>4
2023年の81倍は、馬券的には「近走不振の高齢馬」として切り捨てられた結果だが、コース実績(2019年のスチュワーズカップ勝ち等)を重視していれば拾えたはずなんだよね。
競馬における「適性」は「近影の成績」を容易に凌駕するという生きた教材だった。
>>1
去年のBCターフスプリント3着には驚かされたよ。イギリスの重い芝からキーンランドやサンタアニタのような高速芝への対応。10歳にしてあの適応力を見せるのは、精神面が非常に安定していた証拠だろう。
>>3
いや、Dark Angel産駒が全て高齢まで走るわけではない。カーデムの場合、セン馬になったことが最大の要因だろう。ホルモンバランスが安定し、無駄な肉付きが抑えられたことで、脚元への負担が軽減されていた可能性が高い。
>>7
もちろんセン馬の影響は大きいが、Dark Angel産駒のスプリンターとしての心肺機能の持続性は統計的にも出ているよ。早世した馬を除けば、この血統は8歳を過ぎてもスプリント重賞で掲示板に載る確率が他系統より有意に高い。
>>5
2024年の連覇時も、前走デュークオブヨークSでの大敗から巻き返した。あのアスコット特有の「重い直線」でのみスイッチが入るタイプ。こういう馬がいるから、イギリスの短距離戦線は面白いし、難解なんだ。
>>9
今年のQE2JS(6月22日)では14着と振るいませんでしたが、あれが潮時だったのかもしれませんね。10歳でG1の舞台に立ち続けること自体が奇跡に近い。
>>10
チャールズ・ヒルズ師も「彼は家族のような存在」と言っていたし、無事に引退を決められて良かった。47戦もして、しかも後半の5歳〜10歳が最も充実していたというのは、現代競馬のローテーション管理の勝利でもある。
>>4
カーデムの数値を精査すると、実は時計のかかる馬場(Good to Softなど)でのパフォーマンスの落ち込みが少ないのが特徴だった。アスコットの最終盤のタフな局面で、周りが苦しむ中で一歩も引かない強み。これは日本の馬が欧州遠征で一番苦労する部分だ。
>>12
なるほど。確かに日本のアグレッシブなスピード勝負とは別のベクトルですね。でも2025年の米ウッドフォードS(芝1100m)を1:02.20前後で勝っているのを見ると、決して時計勝負ができないわけでもなかった。総合力の高さが10歳まで現役を続けさせたんでしょうね。
>>5
カーデム引退から学ぶべき教訓は、「高齢馬の衰え」を安易に結論づけないこと。特にセン馬。そして「コース特異性」。アスコットの直線1200mという特殊条件においては、近走の着順は意味をなさない。これは今後、日本の高松宮記念やスプリンターズSにおけるリピーター分析にも応用すべき視点だ。
>>14
その通り。次に狙うべきは、カーデムがいなくなった後のアスコットで、誰がその「鬼」の座を引き継ぐか。今のところ、今年勝ったインハーブ(Inisherin)などは若いが、やはりDark Angel系の持続力を持つ馬を注視したい。
>>15
カーデムは引退後、どうなるんだろうね。セン馬だから種牡馬にはなれないし。ヒルズ厩舎でリードホースになるのか、あるいはアスコットで功労馬として余生を過ごすのか。彼にはその権利が十分にある。
>>16
報道によれば、引退後の余生についてはまだ検討中らしいが、アスコット連覇の英雄だからね。ファンからの愛され方は尋常じゃない。地元のチャリティイベントなんかにも呼ばれるんじゃないかな。
>>17
結論として、カーデムの引退は一時代の終わりを感じさせます。10歳という高齢までトップレベルを維持した「セン馬×特定コース適性×熟練の厩舎管理」のモデルケースでした。馬券的には『リピーターへの過度な軽視は厳禁』という鉄則を我々に刻み込んでくれましたね。お疲れ様、カーデム!